弊社がいつもでお世話になっている、江戸川区にある有料老人ホームの退去に伴う原状回復工事です。今回のお部屋は、入居期間が約10年とのことで、リフォーム対象の箇所が普段のお部屋より多く、内容も様々でした。
ダメージ箇所の修復方法につきましては、施設長さんと打ち合わせを行い、決定いたします。例えば、穴があいてしまったドア、交換の場合と修理との比較。傷んだフローリング、貼り替えもしくは他の方法など、複数の案から選んで頂きます。
作業期間につきましては、通常1〜2日のところ、ハウスクリーニングを含め3日ほど要しました。今回の工事内容は、クロス貼り替え・床CFシート上貼り(フローリング)・木製ドアのシート貼り・木枠再塗装・その他リペア作業・エアコン洗浄・ハウスクリーニングです。その一部を紹介いたします。
10年住われたお部屋の原状回復工事
お部屋の使用期間や使用状況によって、修繕箇所の種類やボリュームが異なります。今回は使用期間が長かったこともあり、お部屋全体がリフォーム対象となりました。
フローリングのダメージ
リペア作業は状態によりきり
リペア作業とは、住宅建材や家具の傷や変色などのダメージを、着色剤を主にを使用した修復作業で、見た目はほとんどわからなくなります。しかし表面の処理をメインとしますので、傷みが中まで進行している場合は、対応が困難です。
部分貼り替えは見た目的に問題
部分貼り替えは、傷んでいる部分とその周囲を切り取り、同系のフロア材をはめ込む作業です。コストや工期が最小ですみますが、新たなフロア材がつぎはぎのように貼られ、見た目的にどうか?と言う問題があります。
全面貼り替えがコスト高の理由
完全な原状回復を行うならば、全面を貼り替える他に方法はありません。しかし既存の床の貼り替え作業は、大がかりな作業となります。
洗面台や巾木など床面に乗っている物全てを取り外すことから始まり、既存床の撤去処分、接着剤のケレン(剥がし)作業、粉塵やおが屑の吸塵作業を経て、新たな床フローリング作業となリます。
予算や工期も問題でしたが、工事期間中の騒音がネックとなり、この方法は今回見送りとなりました。入居者の方々の、快適な生活環境を鑑みた、施設側の判断に、私たちも賛同いたしました。
CFシートの直貼りが全てを解決
検討した結果、CFシートの直貼りを行うことにしました。正式名称はクッションフロアと言い、塩化ビニール素材の床材で、防水性・防汚性に優れ、クッション性が有り素足にやさしい床材です。
厚みが1.6ミリとやや薄めの素材なので、下地の凸凹を拾ってしまうデメリットがあります。今回、その辺を見越して、フローリングの凹み溝や腐食部はしっかり下地処理を行なってから貼りましたので、問題無くキレイに完成いたしました。
窓枠のダメージ
施設で使用する最適な塗料は?
窓枠が紫外線などの影響で経年劣化を起こし、木の繊維が浮き彫りになっていました。このままではささくれが生じ、入所者の方が触れるところでもあり完璧な処理をしなければなりません。
作業の方法は、サンドペーパーで木肌を丁寧に擦り、表面を真っ平らにし、オイルステインを下塗り・上塗りと2度塗りします。今回、施設という場所柄、塗料剤に気を配り、人と自然に優しい自然塗料を使用しました。
化学物質が「0」自然塗料
今回使用した塗料は自然塗料のオスモカラー。自然の植物油(ひまわり油、大豆油、アザミ油)と植物ワックス(カルナバワックス、カンデリラワックス)をベースにした自然塗料です。化学物質やシンナーを含まず、お部屋にやな匂いを残さない人に優しい自然塗料です。
ドアに穴
木製ドアに穴が空いています。リペアなどの補修では対処できない大きさでした、取り替えとなるとやはり納期と費用がそれなりにかかります。
リメイクシート(ダイノックシート)が一番
このような場合、迷わずリメイクシート(メーカーブランド名:ダイノックシート)をお勧めします。ダイノックシートは色柄の種類が豊富で、既存の柄と合わせて選ぶことが可能です。コスト軽減や工期短縮につながりリフォーム業界では定番のアイテムです。